SERIES 01 ・ No.06

結婚より優先したいこと、結婚へのハードル

公開日 2026年10月1日

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OVERVIEW

この記事について

前回は全体の順位を見ました。今回は同じ質問を男女・年齢階級別に分けます。すると、順位では見えなかった差がはっきり出てきます。とくに「家事や子育て分担の偏り」は、男女で3倍以上の開きがありました。

この記事でわかること

  • check_circle 結婚へのハードルが、男女・年代でどう違うか
  • check_circle 結婚より優先したいことが、年齢とともにどう入れ替わるか
  • check_circle 「結婚するつもりはない」と答えた人は、何を挙げているか

出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

未婚者を対象として集計。離死別を含まない。

結婚のハードルは「あなたが今後結婚するとしたら、どのようなことが結婚のハードルになると思いますか。以下の項目のうち、あてはまるものをすべてお選びください。」という設問。複数回答。

結婚より優先したいことは「あなた自身の今の生活において、結婚よりも優先度が高いことはどれですか。あてはまるものをすべて選んでください。」という設問。複数回答。

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QUIZ

まずはクイズに挑戦

Q.

「家事や子育て分担の偏り」を結婚のハードルに挙げた15〜19歳の女性は、どれくらいいると思いますか?

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ANALYSIS

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結婚へのハードル(男女・年齢階級別)

単位: % 上位3件 下位3件
質問項目男性女性
15-1920-2425-2930-3435-3915-1920-2425-2930-3435-39
安定した結婚生活を送れる収入への不安42.939.937.640.537.444.043.642.139.235.5
結婚のための住居や住居資金の不足32.231.630.530.928.731.233.231.929.126.7
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮33.634.133.532.930.037.734.236.337.735.2
結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)24.426.726.829.328.935.532.633.638.641.0
家事や子育て分担の偏り31.823.618.718.013.442.534.029.828.324.2
結婚したいとは思わない14.615.420.822.826.712.414.416.420.826.1

未婚者が対象。複数回答。緑は各項目の上位3グループ、赤は下位3グループ。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

どの区分でも最上位にくるのが「安定した結婚生活を送れる収入への不安」で、35.5〜44.0%の範囲に収まります。年代や男女を問わず、お金の不安は共通です。

男女差がもっとも大きいのは「家事や子育て分担の偏り」。15〜19歳では女性42.5%に対し男性31.8%、35〜39歳では女性24.2%に対し男性13.4%と、どの年代でも女性が10ポイント前後高くなっています。

「結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)」は、女性だけ年齢とともに上がります。35〜39歳の女性は41.0%で、収入への不安(35.5%)を上回り、この区分では1位です。

【男性】結婚へのハードル

低い 高い (10〜50%)
質問項目15-19歳20-24歳25-29歳30-34歳35-39歳
安定した結婚生活を送れる収入への不安4340384137
結婚のための住居や住居資金の不足3232313129
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮3434343330
結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)2427272929
家事や子育て分担の偏り3224191813
結婚したいとは思わない1515212327
数値で見る
項目15-19歳20-24歳25-29歳30-34歳35-39歳
安定した結婚生活を送れる収入への不安42.9%39.9%37.6%40.5%37.4%
結婚のための住居や住居資金の不足32.2%31.6%30.5%30.9%28.7%
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮33.6%34.1%33.5%32.9%30%
結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)24.4%26.7%26.8%29.3%28.9%
家事や子育て分担の偏り31.8%23.6%18.7%18%13.4%
結婚したいとは思わない14.6%15.4%20.8%22.8%26.7%

未婚男性が対象。複数回答。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

男性は「家事や子育て分担の偏り」の行だけ、左から右へはっきり薄くなります。31.8%から13.4%へ、18.4ポイントの低下です。

逆に濃くなるのは「結婚したいとは思わない」で、14.6%から26.7%へ。年齢が上がるほど、結婚そのものから距離を置く人が増えています。

収入・住居・自由な時間の3項目は、どの年代でもほぼ横ばいです。

【女性】結婚へのハードル

低い 高い (10〜50%)
質問項目15-19歳20-24歳25-29歳30-34歳35-39歳
安定した結婚生活を送れる収入への不安4444423936
結婚のための住居や住居資金の不足3133322927
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮3834363835
結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)3633343941
家事や子育て分担の偏り4334302824
結婚したいとは思わない1214162126
数値で見る
項目15-19歳20-24歳25-29歳30-34歳35-39歳
安定した結婚生活を送れる収入への不安44%43.6%42.1%39.2%35.5%
結婚のための住居や住居資金の不足31.2%33.2%31.9%29.1%26.7%
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮37.7%34.2%36.3%37.7%35.2%
結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)35.5%32.6%33.6%38.6%41%
家事や子育て分担の偏り42.5%34%29.8%28.3%24.2%
結婚したいとは思わない12.4%14.4%16.4%20.8%26.1%

未婚女性が対象。複数回答。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

女性は「結婚したいと思える人がいない」の行が右へいくほど濃くなります。35.5%から41.0%へ。男性(24.4%→28.9%)より一貫して10ポイント以上高い水準です。

一方で「安定した収入への不安」は44.0%から35.5%へ下がります。年齢とともに自分の収入が安定し、不安が和らぐ面もあるのかもしれません。

15〜19歳の列は全体に濃く、6項目中4項目で男性の同年代を上回っています。

結婚より優先したいこと(男女・年齢階級別)

単位: % 上位3件 下位3件
質問項目男性女性
15-1920-2425-2930-3435-3915-1920-2425-2930-3435-39
余暇・趣味を楽しむこと52.849.045.248.347.057.750.350.053.552.3
自分の体調や精神的余裕30.129.930.835.338.936.136.234.744.247.4
社会的に安定した収入・仕事の確保35.040.338.338.036.035.440.534.835.035.9
将来への経済的な備え24.328.328.930.830.624.328.228.129.830.2
友人・知人との関わり35.423.717.815.012.842.127.922.220.418.0
家族との関わり・つながり27.120.217.116.114.834.128.222.823.524.5
今の収入・仕事の水準を現状維持15.119.419.122.421.313.517.120.621.221.9
仕事での昇進・転職・スキルアップ20.522.420.619.616.718.519.716.114.911.2
住みやすさの向上や維持(環境改善)16.116.615.817.917.514.216.517.620.121.0
学業・資格取得39.522.812.610.18.641.219.710.78.37.6
今自分が持っている仕事に力を注ぐ13.517.515.315.414.615.115.213.612.810.7
社会との関わり(地域活動等)10.29.07.36.76.09.07.05.65.74.8
結婚より優先度が高いことはない7.88.412.611.812.84.38.911.610.812.2

未婚者が対象。複数回答。緑は各項目の上位3グループ、赤は下位3グループ。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

「余暇・趣味を楽しむこと」はどの区分でも45.2〜57.7%と高く、20区分すべてで1位でした。

年齢とともに大きく入れ替わるのが「学業・資格取得」と「自分の体調や精神的余裕」です。学業は15〜19歳の女性41.2%から35〜39歳の7.6%へ急落し、入れ替わるように体調・精神的余裕が36.1%から47.4%へ上がります。

「友人・知人との関わり」も同じ形で、15〜19歳の女性42.1%から35〜39歳の18.0%へ。10代の優先順位は、20年でまったく別のものに置き換わります。

【結婚するつもりはない人】結婚のハードル

数値で見る
項目回答割合
結婚したいとは思わない53.1%
自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮27.6%
結婚したいと思える人がいない25.5%
安定した結婚生活を送れる収入への不安23.5%
人との関係性づくり20.2%
こどもをもつかどうかの価値観の違い20%
結婚のための住居や住居資金の不足18%
家事や子育て分担の偏り15.5%
年齢13.6%
健康の不安13.2%
周囲の精神的・身体的サポートのなさ8.1%
キャリアの継続やキャリアアップ8%
親との同居や扶養の必要性6.5%
こどもの存在(シングルファザー・マザー)5.4%
奨学金の返済や学業資金の負担5.4%
親の承諾が得られない2.3%
その他1.7%
ハードルはない1%

「結婚するつもりはない」と答えた人だけの集計。複数回答。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

1位は「結婚したいとは思わない」で53.1%。ハードルを聞かれて、半数が「そもそも望んでいない」と答えています。

2位以降は「自由な時間がなくなる」27.6%、「結婚したいと思える人がいない」25.5%、「安定した収入への不安」23.5%。全体の順位(収入40.0%が1位)とは、並びがはっきり違います。

「ハードルはない」は1.0%。障害がないから結婚しない、というわけではなさそうです。

【結婚するつもりはない人】結婚より優先されるもの

数値で見る
項目回答割合
余暇・趣味を楽しむこと59.4%
自分の体調や精神的余裕45.3%
社会的に安定した収入・仕事を確保・維持すること34.9%
将来への経済的な備え(貯蓄・投資・保険等)29.5%
住みやすさの向上や維持(居住環境の改善)20.4%
家族との関わり・つながり19.8%
友人・知人との関わり・つながり19.5%
今の収入・仕事の水準を現状維持すること18.8%
仕事での昇進・転職・スキルアップ15.5%
学業・資格取得15.1%
結婚より優先度が高いことはない14.4%
今自分が持っている仕事に力を注ぐこと14.1%
社会との関わり(地域活動、仕事以外での役割等)6.6%

「結婚するつもりはない」と答えた人だけの集計。複数回答。 出典: こども家庭庁「若年世代に関する総合的な調査」(令和8年度)

「余暇・趣味を楽しむこと」が59.4%で、全体(50.8%)より8.6ポイント高くなっています。2位の「自分の体調や精神的余裕」45.3%も、全体(37.7%)を7.6ポイント上回ります。

「結婚より優先度が高いことはない」は14.4%。結婚するつもりがない人のなかにも、1割以上は「とくに優先したいものがあるわけでもない」人がいます。

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SUMMARY

まとめ

  • check_circle 収入への不安はどの区分でも上位。ここは男女・年代を問わない共通点
  • check_circle 「家事や子育て分担の偏り」は女性が男性より10ポイント前後高く、若い世代ほど強く意識している
  • check_circle 「結婚するつもりはない」人は、趣味と心身の余裕を全体より強く優先している

同じ「結婚のハードル」という言葉でも、中身は男女でも年代でも違います。相手が何に引っかかっているかは、聞いてみないと分かりません。

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